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喪中はがきとは

「喪中はがき」がどのようなものなのかは多くの人がなんとなく理解している事ではあると思いますが、いざ「喪中はがきとは」と問われても、実はあまり知らないという人も多いと言われています。
「故人がいる時には年賀状を出さないもの」くらいにしか思っていない人も多いようですが、実際にはそこに様々な意味が隠されているものなのです。

喪中はがきとは、簡単に言えば年賀欠礼の挨拶状になります。
「年賀状は結構です」という事ですが、その理由が喪中であるから。
それを伝えるのが「喪中はがき」という事になるのですが、このような風習が定着したのは明治時代と言われています。

明治時代に入ると、洋風文化が広く流入してきました。
その中には郵便というサービスもありました。それまでは手紙はあっても葉書はなかったのですが、いわゆる「レター」が広がり、庶民の間でも年賀状のやり取りが行われるようになったと言われています。

そして明治三十一年には皇太后の年賀欠礼、つまりは喪中はがきが散見されていますが、これが喪中はがきの始まりなのではないかと言われています。

つまり、喪中はがきは明治からの文化という事になります。
当初はやはりそれなりに位の高い人同士が行うものだったのですが、次第に一般層にまで普及してくるようになり、昭和初期には既に喪中はがきは一つの風習として定着していたとされています。

特に大きく広まったのは、年賀状に「お年玉年賀状」が広まった昭和三十年代とされています。
年賀状に懸賞を付けた事で年賀状が飛ぶように売れたのがこの時期ですので、年賀状を出さないで欲しい場合に出す喪中はがきもまたそれなりの数が出たとされています。

近年ではその存在を軽んじられるケースもあるのですが、伝統のある風習です。
このようなマナーをしっかりと理解する事で、自分自身はもちろんなのですが、周囲からも「しっかりとした人」との印象を得る事も出来るようになるのです。

最終更新日 2025年5月14日 by ewsnoma