賃貸住宅を借りる際には毎月家賃を払う義務が発生します。
家主さんにとっては家賃の支払いが収入源となり、その住宅を建てる時に必要だったローンの支払いに充てたり、固定資産税や共用部分、または老朽化してきた住宅のリフォーム費用などに使うために、毎月支払ってもらうべきお金となるのです。
賃貸住宅を借りて住んでいながら家賃を支払わないとか延滞をする人が出てくれば、家主さんにとっても損失になります。
建てた時に組んだローンがあるなら、支払ってもらえない分は自費で賄わなければいけません。
また借主にとっても、家賃を支払いたくてもお金がないとか、延滞が続くとでえていかなければいけなくなるなど不利なことが出てくる可能性はゼロではありません。
家賃を滞納する可能性が増加している
世界や日本で起こる大きな事件や2020年から流行し始めた新型コロナの影響、災害や需要の落ち込みなどで勤めていた会社からリストラされたり会社が倒産したりして職を失したり、病気や大けがで長期にわたって働けなくなるなど、不測の事態が起きないとは限らないからです。
そうなると家賃を滞納する可能性も出てきます。
このように賃貸契約を結んだ人からは毎月の家賃がないと困るという家主さんにとっても、いつ収入がなくなって家賃が支払われなくなるかもしれないという借主にとっても、どちらにとっても安心な家賃保証という制度があるのです。
全保連株式会社の家賃保証システム
この家賃保証を行っている会社に「全保連株式会社」という会社があります。
その会社の家賃保証システムは、借主から家賃の支払いが遅れているという連絡をオーナーから受けると、家賃を滞納した借主に変わってオーナーに家賃を支払うというシステムです。
そしてそのあとで借主に延滞の理由を聞いたうえで、全保連が立て替えたお金を返すという仕組みになっています。
家賃保証というシステムが誕生するまでは、賃貸契約をするときはいつも契約時に保証人を立てて、借主がもし家賃を支払えない状況になれば保証人が立て替えるということになっていましたが、その保証人の代わりを代行するということです。
保証人を立てるというシステムは今でもありますが、頼める人がいないという場合や頼みにくいという場合にはこのような家賃保証制度の利用が勧められます。
参考:全保連 烏川
水道料金や自治会費、退去時にかかるハウスクリーニングや修繕費などについての保証も行う
全保連では、毎月の家賃保証だけでなく水道料金や自治会費、退去時にかかるハウスクリーニングや修繕費などについての保証も行うので安心して住むことができます。
またオーナーにとっても滞りなく安定して家賃収入が得られるので、安心して貸すことができるということです。
賃貸物件の対象は住居だけではありません。
店舗や事務所、一部できないサービスもありますが駐車場やトランクルームにも対応しています。
申し込みは提携する不動産業者を通して行い、この保証を申し込む際に必要な書類は、「入居申し込み兼保証委託申込書」と「本人確認の書類」、それに源泉徴収票や確定申告書類など必要に応じた書類と、住居の場合は「個人情報同意書」です。
入居申し込み兼保証委託申込書に関しては、賃貸契約を結ぶ際に提携不動産会社を通して説明を受けたうえで渡される書類です。
これらの必要書類を不動産業者を通じて提出した後は、審査があります。
審査と料金プランについて
審査をするうえで全保連の方からお客様に確認の連絡が入り、審査に通ると契約の手続きを行うという流れになっています。
家賃保証サービスを提供する会社はたくさんあり、それぞれの会社でさまざまな料金プランが用意されています。
全保連の場合は、「毎年プラン」と「初回のみのプラン」があり、毎年プランの場合は、初回保証委託料が賃料の50%と保証委託契約の更新料が1万円を上限として賃料の10%支払うというプランです。
初回のみのプランでは賃料の80%、学生の場合は50%の初回保証委託料のみの支払いとなっています。
そして実際にオーナーから家賃の滞納の知らせを受けると、その翌日から3営業後にはオーナーに振り込まれ、他社と比較しても早い対応です。
オーナーは賃貸経営がスムーズにできる
このように全保連を申し込むことで、家族や友人などの保証人を立てなくて済み、どちらかのプランで保険料を支払うことによって万一の時に家賃保証をしてもらえるというメリットがあります。
またオーナーにとっても大切な収入源である家賃が滞ることなく支払われるので、賃貸経営がスムーズにできるということがメリットです。
そしてデメリットといえば、契約時に保険料を支払わなければいけないということです。
いざという時に代わりに支払ってもらえるので助かりますが、借りている間に特に延滞をすることがない場合は掛け捨てになるということです。
オーナーにといってもデメリットがあります。
それは家賃保証会社が倒産をした場合に、保証人もいないので誰も支払ってもらえないというリスクがあることです。
まとめ
メリットもあればデメリットもある家賃保証制度ですが、契約時に入会することによって借りる方も貸す方も安心して暮らせるということが言えるのです。
最終更新日 2025年5月14日 by ewsnoma